キャッシングや、マンションなどの賃貸契約、ローンの申し込みなど、様々な場面で職業について問われることが多いですよね。
勤務先の住所や電話番号などを書く必要がある機会も多いですし、場合によっては職場に電話がかかってきたりします。
しかし、職場が人にはあまり知られたくないものだったり、不安定なアルバイトや現在無職の場合等、勤務先について書くことをためらってしまう方もいらっしゃいます。
そんな時にアリバイ会社の利用を考えることがあるようです。
でもアリバイ会社を利用する事って問題ないの?と不安な方も多いですよね。
今回は、アリバイ会社について調べてみました。
アリバイ会社って聞いたことありますか?
偽装会社とも言われていますが、その名の通り、所属している会社を偽装したり、「ここで働いていますよ」とアリバイを作ってくれたりする会社のことです。
一定期間従業員として名前を登録しておくことができます。
キャッシングを申し込んだときに避けて通ることが難しいのが在籍確認ですよね。
金融業者が申込者の信用情報・返済能力を調べるときに、申し込み時に記載された勤務先に本当に勤務をしているのか確認を行うことです。
基本的には金融業者が直接勤務先に電話をかけ「○○さんいますか?」といった要領で問い合わせをしてきます。このとき、勤務の実態が確認できない場合は、審査に通らないケースもあるのです。
アリバイ会社は、この在籍確認のために利用するケースが多く、実際には勤務していないのに、そこで働いているように偽装してくれるサービスを行っています。
多くのアリバイ会社では、その会社に勤務をしているということにするのではなく、運営しているいくつかのペーパーカンパニー(実際には運営や活動を行っていないが登記上登録されている会社)を所有しています。
アリバイ会社を利用したいと申し込んだ人は、複数ある会社からご自分に合ったものを選んで登録することになるのです。
アリバイ会社としてよく利用されるものは以下のような業種があります。
登記上実際に住所も電話番号もきちんと登録されているケースが多く、一見するとアリバイ会社だと気づかれないようにしています。
また、利用する場合は、実際にキャッシングなどに申し込みを行う前に、アリバイ会社への登録を行い、会社名・住所・電話番号・所属部署・年収などの設定を詰めていくことになるのです。
在籍確認は多くの金融業者が電話で行っています。
そのため、在籍確認をクリアするために、アリバイ会社では金融業者からの電話に対応を行ってくれるのです。
アリバイ会社が行う電話対応については主に以下のようなものがあります。
金融業者から電話がかかってきたときに、アリバイ会社の社名を名乗り対応します。
多くの在籍確認の場合、実際にその後本人が出なくても、会社に在籍していることが確認できればよいわけなので、「外出中です」や「本日は休みとなっています」などの対応が多いようです。
そして、電話を切った後に、利用者に「○○という用件で電話がかかってきました」と電話の内容を知らせてくれます。
あらかじめ勤務先の電話で本人も出ないといけないということが判明しているケースの場合、利用者の携帯電話に電話を転送してくれるサービスもあります。
「○○さんいますか?」と電話がかかってきたときに「少々お待ちください」と保留にし、電話を転送するのです。保留から本人が出るので、金融業者に違和感を与えることはあまりありません。
また、携帯電話ではなく、勤務先から折り返しの電話が必要な場合、逆転送を行ってくれるサービスもあります。金融業者の電話機に、アリバイ会社の電話番号を表示するようにするサービスで、いかにも勤務先のデスクから電話をかけている風を装うことができます。
キャッシングに申し込むときに、必要なのは勤務先の電話対応だけではありませんよね。
一般に対応している書類は以下のようなものがあります。
これら以外にも、相談すれば様々な書類を作成しているようです。
また、このほかにもホームページ掲載サービスや、メールサービス、郵便物転送サービス、保証人サービスなどもあります。
アリバイ会社が、利用者が本当にそこに勤務しているかのように様々な対応を行ってくれることが分かりましたが、いったいどんな時に利用するんだろう?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
一般企業に勤めている正社員の方や、公務員の方などの場合は、一切必要のないサービスですので、それも当然でしょう。
では、どのような人がどのようなときに利用しているのでしょうか?
キャッシングにしろ、マンションの賃貸契約にしろ、様々な場面で職種や勤務先、勤続年数が影響してくることがあります。
職業で人を判断するなんて…と思うかもしれませんが、やはり、何かの契約をするときには社会的信用度が必要になります。
社会的信用度は、安定企業であったり、正社員であったり、公務員や士業などであると高いと言われています。
逆に、不安定な就労状況・社会的信用度が高くないと判断されるのは以下のような場合です。
無職の方はそもそも仕事自体がありませんが、仕事をしていても、収入が不安定であったり、周りにこういった職種で働いていることを知られたくない…というケースでアリバイ会社に申し込むことが多いようです。
アリバイ会社を利用したい!と考えるケースは様々ですが、一般にアリバイ会社に申し込むケースが多いと言われているのが以下のような場面です。
キャッシングを申し込むときにアリバイ会社を利用することについての詳細は後述させていただきます。
住宅ローンの場合、貸し借りする金額が一千万円を超えるような高額になるケースが多いので、勤務先や収入、勤続年数は審査に大きく影響を与えます。そもそも無職の方の申し込みはできませんし、パートやアルバイトでも申し込みができないというケースも多いです。
近年ではマンション・アパートなども入居に際し審査を行うケースが多くあります。不動産屋、大家さんの審査ももちろんですが、保証会社に登録する必要がある場合、保証会社の審査を受ける必要もあるのです。
大家さんも人間ですから、職業によって審査に偏りがあることもあります。水商売の方や露天商などの場合、良い顔をしない大家さんも実際にはいるようです。
また、保育園の申し込みの際にも就労状況は重要になってきます。待機児童も多いと言われる昨今、すこしでも保育園に受かる確率が上がるようにアリバイ会社を使って就労証明や収入状況などを偽装して提出するのです。
貸金業法が改正され、専業主婦の方や無職の方、休職中の方などの消費者金融からの借り入れが原則出来なくなりました。
これらの方がどうしてもキャッシングがしたい!と思う時にアリバイ会社を利用したい…と思うことがあるようです。
2010年に改正された貸金業法では、総量規制という決まりがあります。
貸金業者(消費者金融等)が個人に融資を行う際に、その個人(申込者)の年収の3分の1を超える金額を原則貸し付けてはいけないという決まりです。貸金業者1社からの融資だけではなく、すべての貸金業者の合計となっています。
この総量規制により、以前は借入できていた専業主婦の方などが審査に通ることが無くなりキャッシングができないという事態が発生しました。
それでもどうしてもキャッシングしたい!と思ったときに、アリバイ会社を利用して、勤務先や年収をごまかすのです。
わざわざアリバイ会社なんて利用しなくても、申込書に適当に書いて申し込めば問題ないんじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、申込書に虚偽を記載しても多くの場合がバレてしまいます。
先ほどもご説明しましたが、貸金業者は審査の際に、勤務先に本当に勤めているかどうか在籍確認を行っていますし、借入の金額やそのほかの条件によっては源泉徴収票など収入がわかる書類を提出する必要があるのです。
そのため、アリバイ会社を利用して、在籍確認や収入証明の書類のチェックをクリアしようと考えるのでしょう。
では、アリバイ会社の利用は問題ないのでしょうか?
キャッシングのときにアリバイ会社を利用して借り入れできるなら利用した方が良いかな?と考えたアナタ!ちょっと待ってください。
キャッシングだけではなく、様々な申込み・契約の際にアリバイ会社を利用して虚偽の内容で申告することは絶対にオススメしません!
アリバイ会社を利用し、登録すること自体は犯罪行為ではありません。
しかし、その利用の方法や申込先との対応内容によっては違法行為と判断されてしまうケースがあるからです。
なぜならばアリバイ会社を利用するという時点で、申込先にウソをついているということになります。
キャッシングでは信用度を判断しますよね。
ウソをつくような人に対して信用度が高いと判断されることはまずないのです。
でもアリバイ会社を利用しているってバレなきゃいいんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。
実は、アリバイ会社を利用しているということが案外容易にバレてしまうことがあるのです。
アリバイ会社を利用していても、実際に登記されている会社だし、電話対応もできるし、バレる心配は少ないんじゃないの?と安易に思うかもしれません。
しかし、結構簡単にアリバイ会社の利用がばれてしまうことがあるのです。
バレる要因としては以下の2点が考えられます。
まず、申込者本人が原因でバレてしまうケースです。
特に社名や、住所、電話番号、勤続年数、従業員数などがしどろもどろになってしまうと業者側が違和感を覚えてしまい、そこからバレてしまうなんて言うことになりかねません。
また、申込者本人は完ぺきに対応していたとしても、アリバイ会社は他の人も利用していますよね。
別の人が同じ消費者金融に申し込みをした際に、何らかのボロを出してしまう場合、芋づる式にアナタにも疑いの目がかかることになるのです。
キャッシングをはじめ、様々な申込みに利用できるアリバイ会社ですが、利用するときのリスクは高いと思っておきましょう。
最悪の場合、犯罪に巻き込まれてしまう可能性もあるのです。
アリバイ会社を利用する際には、様々なリスクが付きまとっているということを自覚しておきましょう。
特に気を付けたいのは以下の点です。
まず、知っておいてほしいのは、虚偽がばれたときに、必ずペナルティがあるということです。
キャッシングにしろ、マンションの賃貸契約にしろ、保育園の入園にしろ、アリバイ会社を利用して虚偽の申告をしていたことが判明した場合、契約が無効となると思っておきましょう。
キャッシングなら一括返済を求められる可能性がありますし、マンションだと強制退去、保育園もお子さんが退園しなくてはいけないなんていう事態になりかねません。
また、アリバイ会社の中には、反社会勢力が主体となっている会社などが紛れ込んでいることもありますし、情報収集を目的としているような危険な会社もあります。
こういった会社に個人情報を渡してしまうと、これらの情報が別の業者に転売されたり、情報を共有されたりすることもあり得るのです。
そして、何より注意したいのが、アリバイ業者を利用し申し込みをして、契約をした際に違法行為となってしまうことがあるということです。
実際に、2011年にアリバイ会社を利用して住宅ローンの申し込みを行った人が、詐欺罪として逮捕されてしまったという事件も起こっています。
このケースの場合は、申込者がアリバイ会社に依頼して発行してもらった源泉徴収票を市役所に提出したことがきっかけで発覚しました。これでは双方が違法行為として事件化されています。
アリバイ会社を利用しての虚偽の申し込みは詐欺行為だということをしっかりと認識しておきましょう。
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キャッシングの際にアリバイ会社を利用したいと考える場合は、今の自分の属性では審査に通らないのではという不安があるケースが多いですよね。
そもそもそのような状況でキャッシングに申し込むのはオススメできません。
貸金業法が改正されてからキャッシングの審査が通りにくくなったと言われていますが、これも元を考えれば、返済能力以上の額をキャッシングする人が増え、最終的には返済できずに自己破産などの結果になるケースが多くいたからなのです。
そのため、返済能力に見合ったキャッシングができるよう私たち利用者を守るためにも総量規制という決まりも出来ました。
つまり、無職や専業主婦など返済能力が低い人が借り入れするのはそれだけでリスクが高いのです。
キャッシングを利用する際はアリバイ会社を利用しなくても良いような状況となってから申し込みをするようにしましょう。
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