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キャッシングの借り手本人が死亡したら誰が返済?相続はよく考えて!

キャッシングの返済中でも借り手が死亡するような事態は普通に存在します。そういった場合返済は通常故人の財産を相続した相続人が行うことになります。財産の中にはプラスの面も有れば負債と言うマイナスの面も有るわけです。

ただし、相続人にあたるからと言って、相続するかどうかは自分で決めることができ、相続したくなければ相続を放棄することができます。したがってプラスマイナスをよく計算して負債のほうが大きければ相続を放棄するのも一つの方法です。

ただしキャッシングには通常保証人は必要ありませんが、場合によっては連帯保証人が指定されている可能性が有り、この場合は相続人が相続を放棄してしまうと、返済は連帯保証人が行うことになり迷惑をかけることになるため要注意です。

借り手が死亡したキャッシングの返済は?基本的には相続人が行う!

借入するときには誰も想定していないかもしれませんが、返済中に病気や事故で借り手が死亡することが有り、これは高齢化社会を迎えて高齢者でも借り入れができるようになれば、更に増えていく可能性があります。

こうした場合、残った債務と言うのは、借り手の財産を相続する相続人が返済することになります。財産と言うのは資産だけではなく負債も含めて考える必要が有り、相続では負債が有ればそれも一緒に背負い込む事になるわけです。

もちろん負債は故人とキャッシングを提供している金融機関との間で交わされた条件で継承しなければならず、返済額が大きければ、家計への負担も大きくなるため、相続する際にはどの程度の負担になるのかよく調べておきましょう。

死亡した人の財産は配偶者や子供が相続するのが普通

死亡した場合、特に遺言が残されていなければその人の財産は配偶者が半分、残りの半分を子供が相続するのが普通です。

ドラマなどでは大きな財産を残すと、こういった近親者の間で相続争いが行われると言うところが良く描かれるのですが、多くはそれほど大きな財産が有るわけではなく、変に相続すると固定資産税ばかり取られるため逆に押付け合いも有るようです。

もし配偶者や子供がいない場合には、さらに遡って兄弟やその子供などに相続権が行くことも有ります。このように大概の場合には、財産を相続する相続人というものがいて、故人の財産はその人に渡ることになります。

もし天涯孤独ということになると、相続人がいないということになり、財産は国家のものということになって、不動産などはいずれ払い下げが行われることになります。

相続は負債も含まれる

相続では財産を引く次ぐわけですから、普通なら喜ぶべきところなのですが、実はそう喜んでばかりいるわけにはいきません。先ほど説明したように不動産などを下手に相続すると毎年固定資産税がかかります。

相続額が大きければ相続税も馬鹿にはなりません。しかしそれだけが相続ではありません。実は相続することになるのはこういったプラスの資産ばかりではないのです。

もし故人がキャッシングなどで借入れが有れば、こういったいわばマイナスの負債についても相続の対象になってしまうのです。

したがって相続を行なった時に100万円の負債が有れば、その負債は相続人に返済義務が生じることになります。

財産と言うのはこのようにプラスの資産とマイナスの負債と言う両面を持っているので、相続するときには十分注意しなければなりません。

故人の契約通り返済して行く必要が有る

もし負債を相続した場合にはどうしたらよいのでしょうか。

当然ですが契約者を継承するわけですから、個人が契約した内容で返済して行かなければなりません。

契約内容がはっきりしない場合には金融機関に確認する必要が有ります。

この負債は相続したわけですから自分が借りた負債と同じであり自分の借金ということになります。借りたものは返さなければならないというのはこの場合にも当てはまることになり、返済が行われなければ自分の信用に影響します。

もし急な返済で簡単には応じることができなければ、キャッシングの契約によっては一時減額されることも有るので契約書を確認してみてください。そういった規定が無くてもまずは金融機関に相談してみましょう。

場合によっては、取り敢えず利息だけにしてくれて、翌月から契約通りの返済ということになる場合も有ります。

もし負債の他に、預金なども相続しているのであれば、それを利用して一括して返済してしまえば、以後利息がかかりませんから、そのほうがお得な返済になります。

相続してから負債が発覚する場合も有る

故人とは生前あまり接触が無く、特にどういった負債が有るのか良く分らず、取り敢えず相続してから、実はキャッシングで大きな負債が有ることが分ったという場合も、それほど珍しいことではありません。

それでも相続したからには負債を背負い込むことになるので、自分が相続人に当たるという場合には、故人の生存中に連絡を取り合うなど、しっかりどういった相続になるのかについて把握しておくべきでしょう。

もし何もわからないのに相続することになった場合には、相続の手続きはすぐには行わず、しばらく様子を見て、負債の内容などが確認できてからゆっくり行うようにしましょう。慌てる必要はありません。

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負債が大きい時は相続放棄すれば良い!財産には資産と負債が有る

もし調査の結果、非常に負債が大きく相続人の返済能力では返済が難しい場合にはどうすれば良いのでしょうか。

財産は代々引き継ぐものですから基本的には相続すべきですが、それが自分の生活を壊すことになるのであれば相続を放棄することができます。

多くの人がまず考えることは資産だけを相続して、負債は放棄するという方法ですが、残念ながらそんなうまい話はありません。相続するときは負債も含めて相続する。放棄するときは資産も含めて放棄するということになります。

一つの考え方としては、やはり自分の得になるのであれば相続して、損になるのであれば放棄するというものです。そのためには自分が相続することになる財産を一覧表にして財産目録を作る必要が有るでしょう。

相続は放棄することができる

ではもし自分に返済して行くだけの返済能力が無く、相続した現金やその他の資産を処分しても返済できるだけのお金が用意できないという場合はどうすれば良いでしょうか。そんな相続をしたら自己破産するしかないですね。

そのような場合の対処方法としては、相続権を放棄するという方法が有ります。

もし相続権を放棄してしまえば、負債を背負うことが無い訳ですから、自己破産する必要も有りません。

財産というものは故人のものだけではなく、先祖代々のものも含まれているかもしれませんので、放棄するのは少々問題が有ると考える場合も有ります。

実際自分の代でそれらを無くしてしまうのは忍びないものも有ると思いますから、よくよく考えて対処しなければなりません。

相続税も考えよう

大きな資産の相続の場合には相続税も無視できなくなります。資産価値の大きな不動産などを相続してしまうと、負債が無かったとしても相続税を支払うことができなくなる可能性も出てきます。

現金の相続が少ない場合で、不動産が大きい場合、安易に相続してしまうと不動産を手放して、相続税を工面しなければならなくなったり、場合によってはそれでも足りなくて、支払いに窮してしまうことも有ります。

したがって負債が無いからと言って安易に相続してしまっても、やはり困った状況になることが有るので、相続する場合にはその資産の内容についてよく調べて相続税についても良く計算してから相続するか放棄するかを考えてください。

資産だけを相続する都合の良い相続はできない

そこで相続人が考えるのが一部は相続して、一部は放棄するという方法です。要するにプラスになる資産は相続することにして、マイナズになる負債は放棄するという方法です。これなら相続はプラスにしかなりません。

しかし実際にはそういった相続は認められていませんし、今後もそんな都合のよい相続は認められないでしょう。したがって相続では次の方法しか選べません。

  • 負債も含めて相続する
  • すべてを相続放棄する

客観的に見れば負債を背負って返済に窮するよりも放棄してしまう方法を選んだほうが無難でしょう。それまでの生活基盤は残るわけですから、その上に自分で資産を築いていけば良いのです。

あくまで得になる事を考えよう

では実際に相続するかしないかをどのように判断すれば良いのでしょうか。負債が有ると仮定して、まず考えなければならないのは次の点です。

  • 先祖代々の資産は引き継がなければならないので相続する
  • 引き継ぐべき資産はあるが負債の返済が厳しいので相続の可否を判断したい
  • 引き継ぐべき資産が無いので相続を放棄する

このうち1点目と3点目はそれぞれ相続なり放棄なりを行えばよいことになりますが2点目の場合にはどうすれば良いのでしょうか。

その場合には冷静になって損得で考えるのが良いでしょう。得か損かは資産と負債の差額で判断します。つまり次の計算を行います。

差額 = 資産 - 負債

この差額が黒字なら相続したほうが得ですし、赤字になる場合には放棄したほうが得です。

少し考え方がドライかもしれませんが経済的に考えればそういうことになります。

しっかり計算してどちらのほうがお得な選択になるのか、よく考えてみてください。

相続放棄時の債務は連帯保証人に!迷惑をかけることになるため要注意

ただし安易に相続放棄をしてしまうと、他に迷惑がかかる場合が有ります。キャッシングでは通常は保証人が必要ないので放棄した場合には他人に迷惑を掛けませんが、もし連帯保証人がいる場合にはそうはいきません。

キャッシングでも場合によっては連帯保証人が付いている可能性が有ります。そこで相続を放棄したらどうなるでしょうか。放棄した人には確かに返済の義務はありませんが、放棄したら債務は連帯保証人が背負うことになります。

したがって、相続問題が発生した場合には、債務を調べるだけではなく、その内容をよく理解して、連帯保証人が存在している場合には、相続放棄は連帯保証人ともよく協議したうえで慎重に行う必要が有ります。

連帯保証人がいるキャッシングもある

キャッシングと言うのは通常、無担保で保証人なしで借り入れできるところが大変魅力で、多くの人が借入れることができるものです。

以前は銀行などはそういった融資はしておらず消費者金融の業績の伸びを見て、無担保保証人なしのカードローンに進出したという経緯も有ります。

このため通常こういったキャッシングには連帯保証人は要求されませんが、借り手の信用や健康状態などによっては申込みの際に連帯保証人を要求される場合も有って、全くないとは言い切れません。

このため借り手が死亡して相続することになるキャッシングについてももしかしたら連帯保証人がいるかもしれません。

通常であれば相続を放棄してしまってもその負債を埋めることになるのは信用保証を行った保証会社ということになりますが、もし連帯保証人が存在すると問題は複雑化してしまいます。

相続を放棄すれば連帯保証人が返済することになる

そこで本来の相続人が負債などを理由に相続を放棄してしまうと、今度はその負債は連帯保証人が背負い込むことになります。連帯保証人と言うのはお金は借りていなくても借り手と同じ責任を負っています。

このため、金融機関が相続されなかったとして連帯保証人に負債の返済を求めた場合連帯保証人はそれを拒否することができません。場合によっては連帯保証人は非常に窮地に追い詰められることになってしまいかねません。

相続人の場合には相続を放棄することで負債を背負うことを回避できますが、連帯保証人の場合には逃れる方法は、返済に応じることができ無い場合に自己破産でもするしか方法が無くなってしまうのです。

連帯保証人を引き受けた時点でそういう覚悟はすべきですが、それでも実際そういう場面に至った場合には、相続放棄をした相続人に対して非常に大きな憎悪を抱くことは間違いないでしょう。

連帯保証人

最近は連帯保証人の危険性が知れ渡ってしまっていて、連帯保証人になってくれる人と言うのがほとんどいなくなってしまいました。このためローンなどで連帯保証人を求められた場合、連帯保証を頼めるのは配偶者とか親兄弟ということになります。

このため本文のように相続を放棄した場合、返済を求められるのは、やはり身近の人間ということになってしまいかねません。

また自分で連帯保証人が用意できない場合には、名義貸しなどで連帯保証人を用意することも有りますが、こういった場合には、当然ですが連帯保証人には返済能力が無く、返済の義務が生じれば自己破産に追い込むことになります。

迷惑がかかる場合には安易に相続放棄をするべきではない

このため、もしキャッシングの契約に連帯保証人が含まれている場合には、安易に相続を放棄するべきではありません。クールに考えれば自分の負債ではない訳ですから放棄して連帯保証をした人に返済してもらってもおかしくはありません。

確かに連帯保証人と全く関係が無ければそういう判断も可能かもしれませんが、実際には故人を介して相続人と連帯保証人は知り合いの場合もあり、その場合にはそれほどク-ルな判断をする事も出来ないでしょう。

ですからもし連帯保証人がいる場合には、一度連帯保証人と話し合ってみることも必要でしょう。

場合によっては弁護士などに中に入ってもらってこちらの意向を伝えてもらうことも必要かもしれません。

後々なるべくしこりを残さないように注意するようにして下さい。

相続人に負担を掛けてはいけない!責任のある借入れをしよう

このようにもし負債を残して死亡してしまった場合相続人には大きな苦労をかけることになります。したがって特に高齢になってからのキャッシングでは返済中に死亡した場合についても考えておかなければなりません。

そこでキャッシングを利用する必要が有る場合には相続人に当たる人とも、その借り入れについての情報を共有しておくようにしましょう。絶対に相続後どのくらいの負債が有るのかわからないというような状況にしておいてはいけません。

また高齢になってからのキャッシングでは相続人のことも考えて、負債が資産を上回ってしまっていて、相続人が相続したいけれども相続できないというような借り入れをしないようにして下さい。

決して死後に恨まれるような事にならないように注意しましょう。

高齢でのキャッシング利用では死亡時のことも考えておくべき

日本も高齢化社会と言われるようになって、年金だけでは生活できない場合も有り、キャッシングでも70歳を超えても利用出来るものが出現するようになっており、高齢でのキャッシング利用も今後増加していくでしょう。

そういう背景も有って今後は説明した通り、返済中に死亡してしまうことも多くなってくる可能性が有ります。

かといって高齢での借入れの必要性も理解できますから、高齢になってからキャッシングをする場合には、自分が返済中に死亡した場合にはどうなるのかを考えておかなければなりません。

負債というものは死亡すれば消えてなくなるというものではありません。相続人にしろ保証会社にしろ誰かがその穴埋めをすることになるのです。

死亡するかどうかは誰にもわかりません。しかし若い人よりもその可能性が高いということは認識しておくべきです。死亡時の事もよく考えるようにしましょう。

キャッシングを利用するときは相続人とも情報共有しておこう

そこでまず必要になるのが、相続人との情報共有です。

どういった資産が有るのか一目でわかるように財産を一覧表にした財産目録を作っておくと共有しやすいでしょう。

もちろんこの中には資産だけではなく、負債についても記載しておく必要が有り、死亡時にどういった扱いになるのかを明確にしておかなければなりません。

例えばローンといっても住宅ローンなどの場合には借入時に契約することになる生命保険金で残債が支払われるので相続しても返済の義務は生じません。

そういった細かい点について相続人にも説明して、情報の共有をしておく事が重要です。

また新たにキャッシングなどで負債を背負う場合にも、できれば借入れの前に相続人に説明しておくとよいでしょう。場合によっては反対されるかもしれませんが、その時は相続人と協議することも必要でしょう。

負債が資産を上回るような借入は止めておこう

高齢になってからやるべきではないことも有ります。それは相続人を困らせることです。相続人はできれば財産を引き継いで子孫に伝えていきたいと考えている筈です。もしそれができなければ大きな悔いを残すでしょう。

相続できない理由にはいろいろとあるでしょうが、最も大きな理由は負債が資産を上回っていて、負債を支払っていくことができない場合です。

ですから大きな資産を残す必要は無いかもしれませんが、少なくとも負債が資産を上回るような状態で相続させるようなことにならないようにして下さい。

高齢になってからもお金が必要になる事は少なくないかもしれませんが、自分のお金の利用方法をよく理解して、なるべく借入しなくて済むような生活が行えるようにする努力も必要なのではないでしょうか。

大きな負債を残して相続人が相続を放棄しなければならないようなことはすべきではありません。

ここでキャッシングで借り手本人が死亡した場合について纏めておきます。

  • 借り手が死亡したキャッシングの返済は基本的に相続人が行う
  • 負債が大きく返済が難しい場合には相続を放棄することができる
  • 連帯保証人がいる場合相続人が相続を放棄すると迷惑をかけることになる
  • 高齢での借入れは相続人のことも考えて情報共有が必要

相続は相続人に喜ばれる場合も有りますし、恨みを買うことも有ります。高齢になってからの借入れには十分注意してください。

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