キャッシングは申込時に審査によって適用になる利用限度額が決められ、最初は大変少額ですが、貸出限度額に達していなければ、徐々に増額してもらうことが出来ます。増額は適正利用を暫く続け、再度審査を受けることによって行われます。
この利用限度額は審査での信用評価によって決められますが、再審査で信用評価が足りなければ増額はしてもらえませんし、もし信用評価が下がってしまっている場合には、利用限度額は減額される可能性も有ります。
信用評価は金融機関とのお付き合いで決まりますが、キャッシングの利用上返済が滞ったりすると評価が下がってしまいますし、利用中に他社のキャッシングの利用を始めてしまった場合には信用評価を大きく下げる理由になってしまいます。
キャッシングを申込んで審査が通ると利用限度額が設定されてその利用限度額内で借入が可能になります。多くの場合この利用限度額は希望よりも少額になり、利用者には不満が残りますが、実はこの利用限度額は増額してもらうことが可能です。
利用限度額と言うのは審査での信用評価によって決まり、この評価は利用者と金融機関との間のお付き合いの度合いによって行われます。このためお付き合いの無い最初の段階では利用限度額は少額になる訳です。
利用限度額を増額して貰うためにはこの信用を大きくしていくことが必要ですが、そのためにはある程度の期間キャッシングの適正利用を続ける必要が有り、もし返済の滞納などが有れば信用は一気に崩壊してしまいます。
銀行のカードローン進出でキャッシングを扱う金融機関は飛躍的に増えましたが、金融機関は無制限に融資しているわけではなく、夫々に貸出限度額としてそのキャッシングで融資できる最高額が決められています。
この貸出限度額は多くの場合300万円から800万円程度になっており、中には1000万円の融資にも対応している場合が有ります。
キャッシングの利用者は利用限度額と言う形でその利用者の利用出来る最高額が決まっていますが、この利用限度額は各カードローンの貸出限度額内で設定され、利用を続けることで増額して貰うことも可能です。
したがってキャッシングの利用者の場合、最大で各キャッシングの貸出限度額までは融資が利用できる可能性が有るということになります。
利用限度額の設定は、審査で行われる各利用者の信用評価によって算定され、信用評価が高ければ高いほど利用限度額も高額になっていきます。
この利用限度額には次の2種類の上限が存在します。
利用限度額はどちらかに達した場合には、それ以上高額にはできません。
年収にリンクさせた上限というのは、消費者金融の場合は貸金業法の総量規制と言う規制で年収の3分の1まで、銀行の場合には法的な規制はありませんが内部規定により概ね年収の2分の1までということになります。
ただし、そう簡単には信用評価でこの上限に達するようなことは無く、特に最初は思った以上に少額の設定にされることがほとんどです。
しかしこの利用限度額と言うのは見直してもらうことができて信用評価が上がれば、徐々に利用限度額は増額されていき、どちらかの上限に達するようになります。
貸金業法の改正
貸金業法はかつてのサラリーマン金融が、高金利で厳しい取り立てというような好き勝手をしていた時に、これを規制するために出来た法律でで、改正されるたびに貸金業を厳しく締め付ける規定が設けられてきました。
直近の改正では本文で説明している総量規制の他、グレーゾーン金利の撤廃などが行われました。
グレーゾーン金利と言うのは出資法と利息制限法が定める上限金利に違いが有ったことから、この間の金利をこのように呼ぶようになったものです。
消費者金融は高いほうの出資法の金利を採用し、利用者のほうは利息制限法の規定でないのはおかしいと主張し、しばしば裁判沙汰になっていました。
そのグレーゾーン金利を貸金業法では直近の改正で利息制限法のほうを採用するのが正しく、これまでの金利設定は間違いだとして撤廃しました。
これによってこれまでの金利は間違いだったことになり利用者の請求によって返還に応じなければならなくなり、過払金として今でも消費者金融を苦しめています。
結局この改正で消費者金融は大きな打撃を受け、当時有った業者の半数が消えてしまいました。
では信用評価を上げるにはどうすれば良いのかと言うと、金融機関の信用評価と言うのはお付き合い次第ですから、キャッシングの利用を続けることが評価を上げる事に繋がります。
もちろん利用方法も様々あると思いますが、最も良いのは適正利用を続けることです。適正利用と言うのは、ある程度の頻度で借りては返すという利用を続けることです。
利用は少なくすぎても評価に繋がりませんが、あまりにも使いすぎるとやはり問題視される場合があるので注意しなければなりません。
このような適正利用を半年ほど続ければ、増額してもらえる程度の信用評価になります。ただし、最近の傾向として、この期間が徐々に長期化しており、金融機関の中には1年程度必要になる場合も有ります。
このようにキャッシングと言うのは長い視野に立って少しづつ大きな金額の利用が可能になるものですから、あまり焦って大きな金額にしようなどと考えてはいけません。
ではある程度適正利用を続ければ勝手に利用限度額を増額してくれるのかと言うとそういうわけではありません。
増額のためにはまず増額を申込んで、最初の申込時と同じように審査を受ける必要が有るのです。この審査で再度信用評価を行うわけです。
ただし増額審査と言っても、特別厳しい審査が行われるというわけではありません。審査の内容と言うのは基本的に申込時と同じものが使われます。同じ審査を行って信用評価が上がっていれば利用限度額を大きくしてくれるということです。
増額と言っても一気に貸出限度額いっぱいまで利用限度額が大きくなるというわけではなく、何度か繰り返して徐々に大きくしていくことになります。当然ですがその間返済が滞ったりしないように十分注意しなければなりません。
ここで注意してほしいのは利用限度額の増額は勝手に行われることは無いということです。つまりいつまで待っていても、ある日突然利用限度額が増額されるようなことにはなりません。
ではどうすれば増額できるのかということになりますが、これはキャッシングも申込時と同じです。増額を申込んで、再度審査を受け、その審査で信用評価が行われ、改めて信用評価に見合った利用限度額が設定されるという手順です。
申込みは時期を見て自分から行うという形か、金融機関側から増額を勧められる形のどちらかで、金融機関によって違います。
自分で時期を判断する場合には、先程説明したようにだいたい半年程度利用を続けたあとということになります。
金融機関から増額を勧められる場合には、郵送による案内の他ATMを利用する際に操作画面上にメッセージを表示し、増額申し込みのためのボタンが表示されたり、インターネット上にある会員ページに新たなボタンを表示したりします。
申込方法としてはATMや会員ページのボタンを押すことで簡単に申し込める場合が有ったり、電話での対応だけだったりして、金融機関毎に違うので、増額を希望する場合には予め調べておきましょう。
申込みが行われれば、審査に入りますが、申込時と違って即日終わるとは限りませんので、結果が出るまでしばらく待つ必要が有ります。
利用限度額の増額での注意
最初の申込みは様々な申込み方法が提供されていますが、増額の申込みはそれほど多くの申込方法は提供されていません。金融機関によっては電話番号だけが示されていて、あとは電話での指示と言う場合も有ります。
審査も申込み当日に終わるわけではなく暫く待たされることになりることもあります。
増額が認められても即利用限度額に反映されるのではなく、短期間ですが、利用限度額がゼロになる場合も有るので、増額申し込みをした後はしばらくの間は利用出来なくなることも有るので注意しなければなりません。
自分はそれほど高額の利用はしていないので増額はしなくてよいと考える人もいますが、利用限度額の増額と同時に適用される金利の見直しも行われ、少額でも有利な利用ができることになるので増額できるならしたほうがお得です。
この増額のために審査の内容は特に増額用に厳しくなっているのではなくて、基本的には申込時と同じものが利用されます。もちろん本人確認などは改めて行われませんが、他の部分は同じ審査を再度行うということです。
それでは増額審査にならないのではないかと考える場合も有りますが、同じ審査を利用して信用評価をやり直し、評価が上がっていれば、それに合わせて利用限度額を見直せば良い訳ですから、審査内容を変える必要はないのです。
簡単に言えば審査は同じで、変わっているのは利用者ということです。利用者の信用さえ上がっていれば、同じ審査を行っても設定される利用限度額は増額された金額として算出できるわけです。
もちろん一度の増額で年収による上限や貸出限度額による上限まで増額できると言うわけではありません。半年程度の利用では信用評価が上がるにしても、限定的なものになります。
ではどうしたらこういった上限まで利用出来るのだろうという話になりますが、増額は一回きりと言うわけではないのです。ある程度の期間をおいて増額申込みを繰り返すことによって、少しづつ利用限度額を上げていけばよいのです。
そんなの待ちきれないよと言う人もいるかもしれませんが、信用と言うのはそう簡単に大きくできるものではないのです。徐々に徐々に大きくしていくものです。上限に達する頃は忍耐強い人間になっていることでしょう。
増額審査も審査ですから増額は認められないことが有ります。この場合には通常は利用限度額は据え置きになり、また一定期間はそのままの利用限度額で適正利用を続ける必要が有ります。
しかしもし増額審査での信用評価が申込時の審査よりも下がってしまっていたらどうなるのでしょうか。増額審査とはいっても、実際は再審査ということですから、結果として増額とは限らず、場合によっては減額になる可能性も有るのです。
評価が下がれば利用限度額は下がってしまうと言うわけです。特にこの評価を下げてしまうのが、利用中に他社のキャッシングの利用を始めてしまうことです。この場合、まず増額審査には通りませんから注意しなければなりません。
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利用限度額の増額には審査が必要ということを説明しました。審査と言うのは通ることも有りますが、通らないことも有ります。したがって増額の申込みをしたとしても、希望通り増額されるとは限りません。
利用限度額と言うのは連続的に変わるものではありません。したがって信用評価が一定以上上がっていなければ、次の段階の利用限度額に達することは無く、審査を行っても利用限度額は据え置かれることになります。
ですから増額を申込時期と言うのは非常に大切で、金融機関側から増額可能の連絡が有った場合には、既に増額のための信用評価は基準を上回っている可能性が高いですが、自分で時期を見て増額を申込む場合には十分注意しなければなりません。
話はこれで終わりません。評価というものは変わっていないとか、高くなる場合だけではありません。場合によっては評価が下がってしまっている可能性も無いとは言えません。
では増額審査で評価が下がってしまっていたとしたらどうなるのでしょうか。
評価が上がれば利用限度額が上がるわけですから、評価が下がれば利用限度額も下がることになる訳です。つまりこの場合増額のための審査の結果が実際には減額になる事になります。
増額審査とはいうものの実はこの審査と言うのは利用限度額の見直しを行うと言う話であって、増額になる保証などないのです。
したがって、増額審査の結果と言うのは増額になるか、それが無理な場合には据置になるかと言う話だけではなく、減額になる可能性も有るということになり、安易に増額の申込みは行ってはいけないのです。
ではどのような理由で増額審査は通らなくなってしまうのでしょうか。それには次のような理由が考えられます。
一番目の理由であればもうしばらく利用することで増額が認められる可能性が有るので、これまでのような適正利用を続けることが重要です。
しかし2番目3番目の理由で増額に失敗したという場合には、今後も利用限度額の増額は難しいと考えて間違いないでしょう。
金融機関にとってローンの滞納などの金融事故と言うのは大変大きな問題で、信用を著しく傷つける行為です。
したがってこういう場合そもそも増額審査などは申込むべきではありません。
また金融機関と言うのは他社の利用を大変嫌う傾向が有ります。その理由は他社の利用により返済が複数になり、返済能力を削ぐことになってしまうからです。この場合も増額は考えないほうが無難です。
金融事故とは
金融事故と言うのは本文で触れたローンの滞納だけではなく次のようなものが有ります。
ローンの滞納は増額を申込んだ金融機関だけではなく他社のローンの滞納でも同じように信用を損ないます。各種支払いと言うのは電気料金や電話料金の他クレジットカード料金などの支払が含まれます。
債務整理をしてさらに利用限度額の増額と言うのは考えにくいですが、やはり信用を傷つける理由としては極めて大きなものです。
ローンの申込みと言うのはローンを申し込んだ後短期間、他のローンの申込みをした場合には、お金に困っていると考えられるため事故扱いになります。
これ等の情報と言うのは増額の申込みの場合でも信用情報を調べればすぐに分かってしまうので、こういったことが有る場合には、増額申し込みはしないほうが無難です。
ではもし複数社から借入れしてしまったらどうなるでしょうか。先程も説明しましたが増額審査は通らないので増額はできません。しかも複数の返済が平行して進みますから、返済途中で返済に行き詰ってしまう可能性も高くなります。
そこでもし返済が苦しいのであれば増額を申込むのではなくて、複数の借入をお纏めローンを利用して纏めてしまった方が、返済が一本化できて、月々の返済負担が減り、返済に行き詰る可能性は格段に減ることになります。
ただし、お纏めローンの利用者と言うのは数年後にまた複数のキャッシングを利用している場合が有り、大切なのはお纏めローンでローンを一本化した後、安易な借入を続けるのではなく借り入れに依存しない生活をすることです。
ここで増額審査で極めて大きな問題と見られてしまう複数のキャッシングの利用について考えてみましょう。
先ほど説明したように複数利用したということはそれだけで金融機関の評価では大きく信用を落としてしまうことになります。
このため、増額審査では増額はおろか利用限度額は減額されてしまう事に繋がってしまうことになるでしょう。
複数利用の問題と言うのはこの信用を下げるという問題だけではありません。複数のキャッシングを利用すれば当然ですが、月々の返済も複数になります。その結果月々の返済額が高額化すると同時に返済日が複数になって管理が難しくなります。
この結果、返済が家計を圧迫する事になり、返済日が増えて返済を忘れてしまう可能性も増えてしまいます。こうして返済を続けていると、必ず返済に窮することもでてくるものです。
そうなると、今度は一方を借り入れて他方を返済するというような事を始めるようになってしまいます。そんなことをしているといつかは借入ができなくなって返済が難しくなるでしょう。
そこで更に新たな借入れを行う様になり、こういった悪循環が続きます。しかし、新たな借り入れにも限界が有り、借入先が無くなった時に破綻することになります。
複数利用を勧める記事が有る
インターネット上には利用限度額が少ない時の対策として、増額までは時間がかかるという理由で、他社の利用を勧める記事を見掛けます。
これらの記事では返済が苦しくなるというような事には触れず高額の借り入れができるとして各社のキャッシングの申込ページにリンクを張って申込みしやすいようになっています。
もちろんこれを利用して、他社利用を始めてしまうと、各社のキャッシングで増額の申込みは難しくなってしまいます。
確かに複数利用で高額利用が可能になりますが、もう一つの利点を忘れてはいけません。利用限度額の増額は金利の低下につながります。しかし複数利用では増額ということではありませんから金利は低くなりません。
複数利用は返済が高額になるうえに金利の低下もないため、利息は高い状態が続き、長期の利用を考えると大きな損失に繋がり、しかも月々の返済は苦しいというローンの利用としてはあまり良い利用方法とは言えないものです。
したがってそういった記事はあまり参考にしないようにしなければなりません。
そうなる前に行ってほしいのはキャッシングの増額の申込みではなく、お纏めローンの利用の検討です。お纏めローンと言うのは複数のキャッシングを一本にまとめる為のローンで、これを利用すれば返済額は抑えられ管理も簡単です。
お纏めローンは銀行にも消費者金融にもあり、金利等をよく調べて利用先を見つけてください。
一見大変良さそうなお纏めローンですが、確かにお纏めが成功すれば良いものでお勧めです。しかし複数の借り入れを纏めるわけですから、利用額は大きくなってしまうことが予想されます。
ローンというものは利用額が大きくなれば当然審査は厳しくなっていきます。お纏めローンだからと言って手加減してくれるわけではありませんので、審査は残念がら厳しくなります。
したがって中には利用できない人も多いはずです。まずは金融機関に行って相談するところから始めてみてはいかがでしょうか。
もしお纏めローンで1つに纏めることに成功しても、それで安心してはいけません。このお纏めローンは、纏めた後、他のキャッシングと同じように利用が可能なため、また以前と同じように借入を繰り返す人がいます。
そうして数年後にはまた複数のキャッシングを利用していると言う人も出てくることになるのです。つまり、また同じように返済に追われるようになって破綻に向かっていくというわけです。
そういうことにならないためには、お纏めローンで纏めた後は、自分のお金の管理を徹底して、何が問題なのかを考えその対策を行って、2度と同じことを繰り返さないようにしなければなりません。
問題が無く利用が続けられれば時間はかかるかもしれませんが、纏めた後のキャッシングでは増額も可能になるかもしれません。利用には十分注意してください。
ここでキャッシングの限度額増額の失敗理由について纏めておきます。
もし減額の可能性が有ることが分っているのであれば、申込みをして減額されるよりも増額の申込み自体をしないという選択をしたほうが少なくとも減額の心配は無くなるので、申込みをする前によく考えてみてください。
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