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キャッシングでもリボ返済は当たり前?リボ払いとはどういうものか

よくお金の支払いに関する話として「リボ払い」や「リボ返済」という言葉を耳にすることがあると思います。「リボ」と省略しているのですが、要は「リボルビング」のことでお金の支払い方法の一つになります。

ショッピングに使うクレジットカードを中心として使われる支払い、返済方法になるのですが、実はキャッシングに関してもこの方法が主流と言って過言ではない方法になります。

と言うことは、多くの人がこの返済方法を使っていることになるのですが、実際にその意味や内容をわかって返済している人は少ないのではないでしょうか。改めて、リボルビングの基本だけでも知っておいた方がいいとは思いませんか。

キャッシングやクレジットではリボ返済は当たり前?どんな返済がある

クレジットカードでも同じかもしれませんが、キャッシングにおいて返済の方法がいろいろあり、多くの場合、実際にお金を借りている人がその返済方法をよく理解しているとは言い難い状態になったままお金を借りていると言えます。

個々で見ればそれぞれ毎月返済にあてられる額は違うので金額的には違いはあれど、大抵は、返済額のどれくらいが元金にあたりどれくらいが利息になっているのかわからずに、言われるままに返済をしていると言えるかもしれません。

もちろん、それで返済が進んでいき問題がなければいいのですが、中には「返済は毎月小額だから大丈夫。」と油断していたら長期にわたって返済が続き、気付けばかなりの利息を払っていたなんてこともあります。

できれば誰もが利息は少なく済む方がいい。しかし、返済の仕組みがよくわからない。だから言われるまま払っている。そんな人は、まず返済の仕組みの基本になるリボルビングという所から知る必要があると言えます。

リボルビングでもいろいろある?主なキャッシングの返済方法について

消費者金融の商品概要を見ると大抵は返済の方法、方式が書いてありますが、多くはこのような形が多いです。

  • 元金定額リボルビング方式
  • 元金定率リボルビング方式
  • 元利定額リボルビング方式
  • 元利定率リボルビング方式
  • 残高スライド元金定額リボルビング方式
  • 残高スライド元金定率リボルビング方式
  • 残高スライド元利定額リボルビング方式
  • 残高スライド元利定率リボルビング方式

これだけあると何がどう違うのか、わからないかと思います。まずは、これ以前に基本となる言葉一つ一つを調べてみます。

言葉を一つ一つ考えるとわかりやすい!それぞれの意味について

返済の形はいろいろあれど、キャッシングの返済において基本的な部分ではどこでも同じと考えても問題ないと思います。

確かに細かい部分は違うので、そこを突き詰めて計算すると利息がどれくらい違うのかわかりますし、どこから借りるのが負担なく返済していけるのかはわかるかもしれません。

しかし、細かい計算はとても大変で面倒に思う人は少なくないはずです。まずは基本を知っておく必要はあるでしょう。

リボ払いとは リボルビング方式による支払いの略で、クレジットカードで主に使われる支払い方式の一つになります。

返済回数ではなく返済額を決め、一定額で毎月返済することによって購入した商品の支払いをする、という支払い方法になります。

ただ、厳密に言えばリボルビング払いも細かい支払い方法がいくつかあります。

分割払いとは 購入した商品の代金を何回かに分けて支払う方法で、返済回数を決めてそれに合わせて支払うことになります。

基本的には支払回数はある程度決まっており、その中からできる回数を選択するようになっています。

分回払いでは、2回までは手数料が掛らないのが一般的です。

手っ取り早く言えば、リボ払いは返済額が決まっており、分割払いは返済回数が決まった支払い方法になるという違いがあります。

これは、一見そう大きな違いには見えないかもしれませんが、実際の支払う段階で比べて見ると大きく違ってきます。

ただし、消費者金融をはじめ、キャッシングに関しては、分割払いと言う返済方法は取っていません。分割払いはどちらかと言えば、クレジットに関する支払い方法になります。

「リボ払いもクレジットじゃないか。」と言われればそうなのですが、キャッシングにおいても返済方法によく「○○リボルビング方式」と出てきますので、密接な関係があると言えます。

他にも基本的な知識としてこれらの言葉を知っていると知らないのとでは、かなり違うと言えると思います。

残高スライド方式とは 借り入れの残高によって毎月の返済額が変更されていくことです。

(通常増えることはないので、減額されていく。)

多くの場合、借入額の残高によって段階的に返済額が減っていきます。

元金とは 返済における借り入れしている残高部分。

毎月の返済では、元金分+利息を支払う形になります。

毎月返済額が1万円の場合、1万円+利息を支払います。

元利とは 毎月の返済は、返済額=元金分+利息となっています。

(「元」金、と「利」息があわさった言葉になっている。)

毎月の返済額が1万円の場合、この中に利息も含まれ、元金額は1万円-利息となります。

定額とは 毎月の返済額が決まった形(金額が指定される)で支払われます。
定率とは

毎月の返済額が利用残高の割合で決まります。

例:10万円の10%とする、など。

 

いくつかの返済方式が組み合わさって毎月の返済が行われていく

言葉だけでは分かりにくいかもしれません。具体的な数字で考えてみたいと思います。

例えをこのような借り入れとします。

  • 借入金額 10万円
  • 金利(年率) 18%
  • 30日ごとの返済
  • 返済額 10,000円 または残高の10%

これも基本の話で、利息額の出し方ですが、借入残高×金利(%)÷365日×借入期間=利息 となります。

この場合だと、返済1回目の計算は、100,000円×0.18÷365×30=1,479円が利息となります。

今回は計算上、小数点は四捨五入しています。また、これはあくまで試算ですので、厳密に言えば端数を処理するなど若干変わることが予想されます。

元金定額リボルビング方式の場合

回数 元金 利息 返済額 残高
10,000円 1,479円 11,479円 90,000円
10,000円 1,332円 11,332円 80,000円
10,000円 1,184円 11,184円 70,000円
10,000円 1,036円 11,036円 60,000円
10,000円 888円 10,888円 50,000円
10,000円 740円 10,740円 40,000円
10,000円 592円 10,592円 30,000円
10,000円 444円 10,444円 20,000円
10,000円 296円 10,296円 10,000円
10 10,000円 148円 10,148円 0円
合計 100,000円 8,139円 108,139円  

後は、キリがないので5回目まで表記します。

元金定率リボルビング方式

回数 元金 利息 返済額 残高
10,000円 1,479円 11,479円 90,000円
9,000円 1,332円 10,332円 81,000円
8,100円 1,198円 9,298円 72,900円
7,290円 1,079円 8,369円 65,610円
6,561円 971円 7,532円 59,049円

元利定額リボルビング方式

回数 元金 利息 返済額 残高
8,521円

(10,000円-1,479円)

1,479円 10,000円 91,479円
8,647円

(10,000円-1,353円)

1,353円

(91,479円×18%÷365×30)

10,000円 82,832円

(91,479円-8,647円)

8,775円

(10,000円×1,225円)

1,225円

(82,832円×18%÷365×30)

10,000円 74,057円

(82,832円-8,775円)

8,904円

(10,000円-1,096円)

1,096円

(74,057円×18%÷365×30)

10,000円 65,153円

(74,057円-8,904円)

9,036円

(10,000円-964円)

964円

(65,153円×18%÷365×30)

10,000円 56,117円

(65,153円-9,036円)

元利定率リボルビング方式

回数 元金 利息 返済額 残高
8,521円 1,479円 10,000円

(100,000円×10%)

91,479円
7,795円

(9,148円-1,353円)

1,353円

(91,479円×18%÷365×30)

9,148円

(91,479円×10%)

83,684円

(91,479円-7,795円)

7,130円

(8,368円-1,238円)

1,238円

(83,684円×18%÷365×30)

8,368円

(83,684円×10%)

76,554円

(83,684円-7,130円)

6,522円

(7,655円-1,133円)

1,133円

(76,554円×18%÷365×30)

7,655円

(76,554円×10%)

70,032円

(76,554円-6,522円)

5,967円

(7,003円-1,036円)

1,036円

(70,032円×18%÷365×30)

7,003円

(70,032円×10%)

64,065円

(70,032円-5,967円)

        

考え方は、この数字で見ると分かりやすいと思います。

後、「残高スライド方式」があるのですが、これは上記の例で言えば10,000円と決めた定額返済(元金定額方式)が各業者によって実際に残高によって決まっている方式を指します。

残高スライド方式の元金での一例 

残高 返済額
10万円まで 5,000円
50万円まで 10,000円

これが、割合が決まった返済額(元利定額)の場合、各業者で割合が決まっていたりします。

残高スライド方式の元利の場合の一例

残高 返済額
10万円まで 残高の3.5%の額
50万円まで 残高の3%の額

これらはあくまで例えです。が、こうやってみるとわかりやすいと思います。返済額がある程度決まった状態で、その中での金利の金額や元金の額が計算することができます。

よくリボ払いは危険だと言う意見もあるがそれは本当か?

ある程度の返済の方法がなんとなくでもわかったでしょうか。そんな中、リボ払いの危険性について訴える人や訴えるサイトも多く存在します。

それは、利息の額が多くなる可能性を多いに含んでいるからです。

リボ払いの危険な所は利息の支払いが多くなってしまうこと!

業者によっていろいろな支払い方法が細かくあるのはわかったと思いますが、その基本的な部分の多くはリボルビング払いになっています。

確かに残高スライドという形の為に借入額によって返済額が段階的に違えども、毎月一定額(または一定率)での返済の方が、返済する方はわかりやすく感じますし、負担が少なくすみます。

しかし、よくよく計算をしてみると実際に利息が多く発生してしまう返済方法には間違いはありません。

上記の例の場合は、同じ回数の所で比べて見てもらうとわかるように返済方法によっても利息が変わってきます。また5回までしか記載していませんが、5回目の残高で比べて見てもわかるように実際には返済回数も変わってきます。

ということは、返済回数が多い場合には、金額は違えどその回数分利息はつくので、最終的に相当な金額の利息になってしまいます。

特にローンの限度額内の枠があるからと再度借り入れすると、いつまででも返済が終わらず、その分利息が発生し返済は続くことになります。

キャッシングの場合、分割払いというのは基本的にありませんが、分割払いの方が返済回数が決まっている分、利息もリボ払いよりも少ない場合が多いです。

悪いようにも見えるがリボ払いにも当然メリット・デメリットはある!

とはいえ、ただただ悪いように言われてしまうリボ払いですが、では悪いことばかりなのか、と言うとどうなのでしょうか。

確かに、貸す側の業者からすれば少しでも利息が入った方が利益になるので利息が多い方式での返済が喜ばしいと考えるでしょう。しかし、顧客に不利なまま返済を進めるわけではないはずです。

人によっては、返済できる金額が違います。借りる側からすれば確かに少しでも利息を少なく済ませたいと考えるでしょうが、時間が掛っても小額しか返せない人も中にはいます。

そういう人からすれば、リボ払いもまったくのデメリットだけとは限らないのではないでしょうか。リボ払いのメリット・デメリットについて、整理してみます。

メリット デメリット
借入額に関係なく月々の支払いが一定

生活への負担が少なくて済む

追加融資を受けても返済額は変わらない

一定額以上ならば金額の変更も可能

繰上返済も可能

返済がなかなか終わらない

いつ返済が終わるのかわからない

最終的に見ると利息をかなり払っている

利息がどれくらい掛っているかわかりにくい

 

こうやってメリット、デメリットを比べてみると、毎月の返済額があまり払えない人からすれば、多少なりともいい面もあると言えるかもしれません。

計算が面倒!そんな時はシュミレーションを活用するのが手っ取り早い

では、実際に自分の場合は利息はどうなのか、ということになるでしょう。

業者によって返済方法は違いますし、返済額も基本的には決まっているものの、ケースバイケースということで個別相談して返済額を決めている場合もあります。

そして口座引落の返済ならば、都度の利息が具体的にいくらなのか、わからない場合も多いでしょう。

しかし、自分で計算するのはとても面倒。一回一回、利息や元金の計算をしていたらきりがありません。

そんな時は、返済シュミレーションを活用しましょう。

銀行や消費者金融ではホームページで返済シュミレーションを設置している所が多くあります。自身が実際に借り入れしている所のシュミレーションで計算するのが、間違いないでしょう。(ただし、厳密な部分での誤差はあるでしょう。)

借入先にシュミレーションがない場合も、無料で返済シュミレーションを公開している情報サイトもあります。この場合には、返済方法によって金額が変わってきますので、返済方法も確認してから利用しましょう。

どうすればいい?早くリボ払いから抜け出したい時にできることは

自身の借り入れを実際に確認したり、シュミレーションしたとします。その上で、かなりの利息を払っていたとしましょう。それがわかった場合、やはりなるべく利息を少なく済む方法があればその方がいいはずです。

利息を減らす方法はどのようなものがあるでしょうか。

  • 毎月の返済額を増やす
  • 一括払いや一時払いを行う

これに限ります。とにかく返済回数を減らすのが近道と言えます。

利息の比較の一例(10万円借り入れ 金利18%)

毎月1万円ずつ(30日ごと)の元利定額リボルビング返済の場合

⇒合計利息金額 9,027円

30日後に一括返済の場合

⇒合計利息金額 1,479円

極端な比較かもしれませんが、わかりやすいと思います。

とはいえ、生活費に影響を与えるようだとこれも続きません。なるべく生活に響かない程度に返済額を増やすか、ボーナスなど一時的に収入が増えた時に、返済を進めるのが一番無理なく利息を減らすことができると思います。

なお、貸金業法が2010年に改正されましたが、それ以前に借り入れがあった場合、今と違ってかなりの高い金利になっていたはずです。その時の利息を今の金利に再計算して戻してもらうことも可能です。これが「過払い金」と言われているものです。対象の人は専門家に相談するといいかもしれません。

それぞれにメリット・デメリットがある!返済の仕方は自分しだい

何にしても利息の計算は素人にはわかりにくく、実際の場合、早々簡単に計算できなくとも無理はないと思います。ここで計算したのは、あくまで基本的な考えがわかるようにしただけなので、実際には端数の処理など細々とした所で違ってきます。

ただ実際の利息の大よその目安は先に説明した通り、返済シュミレーションで知ることはできます。

シュミレーションの場合は、業者の方に記録が残るわけではないので、何度でも試算することが可能です。

自身がどれくらの返済ができるのかをいろいろ想定しながら計算することができます。

確かにリボ払いで小額からの返済の場合は、シュミレーションをすればわかると思いますが返済期間が延びるだけ利息が増え、かなりの負担が想像できます。

とはいえ、実際に無理な返済計画をして返済できなくなってしまっては元も子もありません。リボ払いとはいえども、まったくメリットがないわけではないのです。

いろいろと試算してみて、自身のいい返済方法を見つけるのが一番負担なくやっていけるのではないでしょうか。

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